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幾何学模様のブログ みずすましの図工ノート

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三谷純さんの立体折り紙

折り紙テセレーション」の項でもふれた三谷純さん。もともとペーパー・クラフトの世界で有名な方で、折り紙でも立体作品の本を出されている。

ふしぎな 球体・立体折り紙

三谷 純 / 二見書房



立体ふしぎ折り紙

三谷 純 / 二見書房


次の写真は、これらの本の作品にチャレンジしてみた結果である。
三谷純さんの立体折り紙_a0180787_15275365.jpg

下手で恐縮だが、左上から右へ順番に、
『立体ふしぎ折り紙』「No.19 3枚羽の3段風車」
『立体ふしぎ折り紙』「No.05 楕円球ラッピング」
『立体ふしぎ折り紙』「No.16 キャンディ」
『ふしぎな 球体・立体折り紙』「No.20 球体ラッピング8枚羽根」
『ふしぎな 球体・立体折り紙』「No.16 半球ギフトボックス8枚羽根」
『立体ふしぎ折り紙』「No.14 6角ホイップ」という作品。

曲線を含んだ作品は、折るときに手加減が必要なのかしらと憶測していたのだが、実際折ってみると、ほとんど曖昧さがない。きちんと形が決まるところが快感だった。

いちど折って折り目がしっかりしていると「しぼり」を開け閉めするのは簡単で、ふつうに包装に使えそうだ。昔、菓子の営業をしていた妻にも好評であった。

このブログの主題である、模様との関係はともかく、幾何学には大いに関係がある。三谷さんの専門はコンピュータ・グラフィクスであり、折り紙もコンピュータで設計されているそうだ。

先日開催された、第19回折紙探偵団コンベンション。残念ながら、講習会には参加できなかったのだが、三谷さんは「6つの風車」という折り紙作品の講習をされたとのこと。ブログに展開図が紹介されていたので折ってみた。
三谷純さんの立体折り紙_a0180787_1528144.jpg

難易度は本に掲載されている作品群よりも高いような気はするが、これはプリンタがあればチャレンジできる。興味のある方は、ぜひ。
# by j344 | 2013-09-01 16:29 | 折り紙
まだこのブログで紹介していない対称性。残りのpmg、pgg、pg、p2、p1について、例を列挙してみよう。番号は「模様展示の標準化 その7」と同じく、ストラックアウト方式でつけておく。

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模様展示の標準化 その8_a0180787_7345147.gif


pmgの格子は長方形格子。上下対称の他に「すべり鏡映」という対称性を持っている。更に点対称でもある(図の中心が回転の中心でないことに注意)。左右対称ではないのだが、たとえば、pmg-1のひとつのタイルに注目すると、それを左右反転したタイルが敷き詰めの中に含まれている(「模様展示の標準化 その7」と同様、ここで上下や左右と呼んでいる方向が、展示する向きの標準化に依存する点には注意して欲しい)。

pmg-6は『新刺し子』p34を参考にした。pmg-7は伝統文様の「矢絣」を変形・脱色したもの。pmg-9は『伏見康治コレクション第1巻 紋様の科学』p110の「流水」を変形・脱色したものである。

模様展示の標準化 その8_a0180787_7344738.gif


pggも長方形格子。上下対称でも左右対称でもないが、すべり鏡映の対称性を持っている。また、点対称の性質も併せ持っている。

pgg-1は「桧垣」もしくは「網代」と呼ばれることが多い伝統文様である。pgg-8は、wikipedia「空間充填」の項の図である。pgg-9は「tilings and patterns」p31の図から作成した。


模様展示の標準化 その8_a0180787_7344239.gif


pgも長方形格子。上下対称でも左右対称でもないが、すべり鏡映の対称性を持っている。pggとの違いは、点対称性がないことである。

pg-4は、中村義作(1980)「コンクリートの美学 ブロック舗装,タイル張りなどによる造形手法の追求」からの引用。pg-7は、泡坂妻夫『家紋の話』p301にある創作文様で「徳利網代」という名前がついている。


模様展示の標準化 その8_a0180787_7343693.gif


p2の格子は斜方格子(平行四辺形の格子)。点対称の模様である。

p2-2は立方体の展開図。p2-8とp2-9は正八面体の展開図である。


模様展示の標準化 その8_a0180787_15254521.gif


p1も斜方格子。平行移動によるくり返し(並進対称性)以外の対称性を持たない模様である。

p1-7は、5種類のテトロミノによる平面充填(テトロミノとは4つの正方形を辺に沿ってつなげた形。コンピューターゲームのテトリスで有名である)。p1-8とp1-9は4種類のペンタモンドによる平面充填である(ペンタモンドは5つの正三角形を辺に沿ってつなげた形のことである)。
# by j344 | 2013-08-16 08:53 | 幾何学模様大図鑑
平面の繰り返しパターンを対称性で分類すると17種類。まだこのブログで例を挙げていないものを列挙していこう。縮尺は「模様展示の標準化 その6」で述べた方法で標準化する。

模様展示の標準化 その7_a0180787_061914.gif

個々の模様を指すのに番号をつけておこう。図の上段左から、pmm-1,pmm-2,pmm-3.中段も左からpmm-4,pmm-5,pmm-6.下段、左からpmm-7,pmm-8,pmm-9とする。つまり、ストラックアウト(的抜き)みたいな並べ方だ。

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pmmの格子は長方格子。左右対称、かつ上下対称の模様である。このうち、pmm-1,pmm-2は、うまく膨らましてやると「模様展示の標準化 その5」で紹介したp4mという分類の模様になる。

模様展示の標準化 その7_a0180787_063819.gif

pmも長方格子。pmmと比べると対称性がひとつ減る。左右対称性はあるが、上下は対称ではない模様である(という言い方は、向きの標準化に依存するのだが)。

pmmと同様のナンバリングをする(以下同様)。pm-3は「千鳥格子(hound tooth)」を脱色したもの。pm-5は、中村義作(1980)「コンクリートの美学 ブロック舗装,タイル張りなどによる造形手法の追求」『セメント・コンクリート (通号 398) 1980-04』p15にある模様である。

模様展示の標準化 その7_a0180787_065336.gif

cmmも左右対称かつ上下対称である。ただし、格子がpmmと異なる。cmmの格子は、面心長方格子(またの名を菱形格子)という。

cmm-1は『伏見康治コレクション第1巻 紋様の科学』p100によれば「れんがづみ」。cmmには、日本の伝統文様が沢山含まれる。cmm-2は「松皮菱」、cmm-3は「網目」、cmm-5は「立湧」という(寝かせてしまったけれど)。cmm-6は以前にも紹介したアルキメデスの平面充填形のひとつである。cmm-7は、ええと。アルハンブラ宮殿のタイルを脱色したものだったかな。

cmmの仲間にも、うまく膨らますとp4mになるものがあるのだが、今回は採集し忘れた。

模様展示の標準化 その7_a0180787_071281.gif

cmはcmmと同じく面心長方格子。左右対称だが上下対称ではない。

cm-7は伝統文様の「青海波」。cm-8は、何だったか。たしか異国の模様だ。cm-9はふたたび、中村義作(1980)「コンクリートの美学 ブロック舗装,タイル張りなどによる造形手法の追求」からの借用である。

今回は、ここまで。あとは、pmg、pgg、pg、p2、p1の5つである。
# by j344 | 2013-08-11 00:19 | 幾何学模様大図鑑

折り紙ずらし 01

折り紙の折り目を、少しづつずらしてみました。

折り紙ずらし 01_a0180787_2394347.gif


いまのところ模様とは関係なさそうに見えるのですが、
さて、折り紙テセレーションで同じような変形を行うとどんなイメージになるでしょう?
# by j344 | 2013-08-05 23:13 | 折り紙

折り紙テセレーション

「折り紙は,2次元半(フラクタル次元とは異なる意味で)の世界であると言えるだろう」
前川淳(日本図学会編『美の図学』「平面から立体へ―折り紙による造形―」より引用)。

折り紙の作品は3次元ものが多いけれど、(厚みを無視すれば)平面に収まる作品もあって、折り紙テセレーションもそのひとつ。くり返し模様を折り紙で作るのです。

先日折り紙の研究集会でお会いした、三谷純さんの『折り紙研究ノート』「平織り(Tessellation)」の項に解説があります。そこでも紹介されていますが、Flickr上のOrigami Tessellationsのグループを覗くと色んな作品を見ることができます。

ふつうの幾何学模様より縛りが強い訳ですが、折り紙テセレーションの世界、初めて見るようなパターンも沢山あって、模様好きの目にも新鮮です。本だと洋書になってしまうけど、この辺りでしょうか。

Origami Tessellations: Awe-Inspiring Geometric Designs

Eric Gjerde / A K Peters/CRC Press



Shadowfolds: Surprisingly Easy-to-Make Geometric Designs in Fabric

Jeffrey Rutzky / Kodansha Amer Inc


# by j344 | 2013-07-07 22:08 | 折り紙

幾何学模様について研究するブログです。幾何学模様大図鑑の制作を目指しています。


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