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幾何学模様のブログ みずすましの図工ノート

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最近凸五角形タイリングで大発見があった。なんと15番目のタイリングType15がアメリカの大学のチームによって発見されたのだ。14番目を発見したのはドイツの大学院生ロルフ・シュタイン(1985年)だったそうで、今回のタイリングは、じつに30年ぶりの新発見である。

Twitterなどでも話題騒然なのだが、ぱっと見、五角形の特徴が分かりにくいので、補助線を引いてみた。
凸五角形タイリング その3_a0180787_00355605.png
正方形と正六角形の半分が基礎になっている。敷き詰めてみると、こんな感じだ。
凸五角形タイリング その3_a0180787_00361544.png
けっこう雰囲気が変わる。編み物に応用したらどうかしらと、いま友人のニット作家の方といろいろ相談しているところ。ちなみに、この繋がり方だと自由度はゼロなので、これまで「凸五角形タイリング その1 」や「凸五角形タイリング その2 」で試みたような、どの瞬間も平面充填になっているようなアニメーションは作れない。

30年ぶりの新発見。これで打ち止めとは思いにくい。更なる新発見の序章となるか、ニュースの今後に注目して行きたい。

# by j344 | 2015-08-03 01:01 | 幾何学模様大図鑑
いわいまさかさんとのコラボ。凸五角形アニメのその2である。

既にいわいさんのブログ

で詳しく取り上げられている。凸五角形アニメと言いながら、
じつは途中で凹んだ五角形になったり四角形になったりする。

こんなのや
凸五角形タイリング その2_a0180787_14022694.gif

こんなのだ。
凸五角形タイリング その2_a0180787_14022904.gif

分類上は、知られている14種類のうちのtype13に属する五角形である。後の方のアニメは途中で形がするするっと切り替わって騙されたような気がする。過去にも書いたことがあるが、こういう動きを見るとゲシュタルト心理学で言うところのプレグナンツの法則を思い出す。

# by j344 | 2015-05-27 14:06 | 幾何学模様大図鑑
いわいまさか さんとのコラボ。今回も幾何学アニメだが、テーマはフラクタルから離れる。合同な凸五角形による平面充填である。

平面充填できる凸五角形には少なくとも14種類のタイプがあるらしい。http://katachi-jp.com/paper/26(2).pdfの4ページ目に記載がある。この14タイプの内、自由度がちょうど1の(パラメータ1つで描ける)ものは、9種類。この9種類は、パラメータを時間とともに変化させることで、自然にアニメーションにすることができる。ということで、いわいさんの力を借りてトライしてみたのが、Type3とType10のアニメ化である。ちなみに役割分担は、私が個々の五角形の座標計算を主に担当し、あとはいわいさんの方で形にしてもらった。
これがType3で
凸五角形タイリング その1_a0180787_23333273.gif
これがType10
凸五角形タイリング その1_a0180787_23263551.gif
静止したところでは、五角形ではなくて四角形になってしまっている(退化している)。Youtubeはこちら。
Type3 
Type10
Type10面積一定版

この他のタイプを自由度(アニメ向きかどうか)で分類すると、
自由度5× type1
自由度4× type2
自由度2△ type4
     type5
自由度1 type6
     type7
     type8
     type9
自由度1type3
     type10
     type11
     type12
     type13
自由度0× type14

こんな感じである。自由度1を◎と○に分けたのは、〇の4種類の計算にはarctan(タンジェントの逆関数)が出てきて、場合分けが面倒くさいので減点してみた。

さて。とりあえず、アニメができてよかったバンザイと喜んだのもつかの間。
https://www.youtube.com/watch?v=7G9dcEBXYY8
http://demonstrations.wolfram.com/PentagonTilings/
2009年にはこのような取り組みが、Ed Pegg, Jr. さんによって、すでに行われていたことを見つけてしまった。ただのアニメではなくて、インタラクティブな遊び方ができるので、ぜひ遊んでみてほしい。
さて、そうなると、これから何をするか。とりあえず、Type間の共通部分について調べてみたいと思っている。たとえば、Cairo pentagonal tilingはいくつかのTypeに重複して登場する。

それと、Ed Pegg, Jr.さんのツールでは除外されているけれど、パラメータを限界以上に変化させると凹五角形による平面充填ができる場合がある。落穂ひろいみたいな感じだが、この辺りをアニメ化してみても面白いかもしれない。

とりあえず、今日はここまで。

# by j344 | 2015-05-14 00:05 | 幾何学模様大図鑑
先日、中川宏さんの積み木インテリアギャラリーに訪問した際、お土産に正五角形の板をたくさん頂いた。
正五角形ぐるぐると正七角形ぐるぐる_a0180787_1554298.png

さてどうやって遊ぼうかしらと、よく思案もしないままパズル懇話会で紹介したところ、いわいまさかさんから、ぐるぐる巻いてはどうかと提案があった。それは面白そうだ。という訳で、やってみた。
正五角形ぐるぐると正七角形ぐるぐる_a0180787_1555385.png

こんな感じで、同じ向きにぐるぐる巻きにしていく。正五角形同士は辺で繋ぎ、既に置いた正五角形の板に重ならないように、なるべく密に充填していく。これを続けていくとどんな形ができるだろう。

少し世代を進めると、こんな感じになる。何かパターンが見えるだろうか。
正五角形ぐるぐると正七角形ぐるぐる_a0180787_156158.png

隙間のひし形に注目する。向きに注意して、色を付けてみるとこんな感じ。
正五角形ぐるぐると正七角形ぐるぐる_a0180787_156873.png

どうも、横一列に並ぶ紫色のひし形を除けば、ひし形の向きは同じみたいだ。なんだか、対称性もある気がする。一周巻くごとに薄く色を付けてみよう。
正五角形ぐるぐると正七角形ぐるぐる_a0180787_1561572.png

するとこんな感じになる。色付けした個所の形、ぼんやり眺めると六角形に見える(平行六辺形というのだろうか。もちろんよく見ると辺に相当する部分がギザギザしているので六角形ではないのだが)。巻く回数を増やすと、この六角形っぽい領域が、だんだん太くなっていくようだ。始めの方は不規則に見えたけれど、けっこう規則的である。

さて、そもそものきっかけ。頂いた正五角形の板から離れるが、これが正七角形だとどうなるだろう。
正五角形ぐるぐると正七角形ぐるぐる_a0180787_1562275.png

最初のうちはこんな感じである。正五角形のときより不穏な感じがする。これを続けると、はたして。
正五角形ぐるぐると正七角形ぐるぐる_a0180787_1563030.png

こうなる。が、いまいち規則性が見えない。この先どうなっていくのだろう。分かった人は教えてほしい。
# by j344 | 2015-04-26 15:41 | スケッチ
いわいまさかさんとのコラボ。フラクタルアニメのみっつめ。
フラクタルアニメ その4_a0180787_15135322.gif
このところ幾何学模様に関係なさそうな記事が続いたが、ようやく模様に戻ってきた。幾何学模様のブログ、面目躍如である。よく見ると、どの瞬間も二種類のタイル(4回対称のタイルと、サイズこそ違うものの同じ形の2回対称のタイル)で出来ている。YouTubeで、ときどき一時停止して確認してみて欲しい。

これは、一般化されたコッホ曲線を、ある動く壁紙のパターンに貼りつけたものである。これが一般化されたコッホ曲線。



パラメーターの角度θが45度のとき空間充填曲線 になる(フラクタル次元 は2次元)。いわいさんのブログにも解説記事がある。

これを、このタイプの動く壁紙に上手く貼りつけると、最初のアニメができる。


# by j344 | 2014-11-24 15:33 | 動く壁紙

幾何学模様について研究するブログです。幾何学模様大図鑑の制作を目指しています。


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