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幾何学模様のブログ みずすましの図工ノート

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凸五角形タイリング その1

いわいまさか さんとのコラボ。今回も幾何学アニメだが、テーマはフラクタルから離れる。合同な凸五角形による平面充填である。

平面充填できる凸五角形には少なくとも14種類のタイプがあるらしい。http://katachi-jp.com/paper/26(2).pdfの4ページ目に記載がある。この14タイプの内、自由度がちょうど1の(パラメータ1つで描ける)ものは、9種類。この9種類は、パラメータを時間とともに変化させることで、自然にアニメーションにすることができる。ということで、いわいさんの力を借りてトライしてみたのが、Type3とType10のアニメ化である。ちなみに役割分担は、私が個々の五角形の座標計算を主に担当し、あとはいわいさんの方で形にしてもらった。
これがType3で
凸五角形タイリング その1_a0180787_23333273.gif
これがType10
凸五角形タイリング その1_a0180787_23263551.gif
静止したところでは、五角形ではなくて四角形になってしまっている(退化している)。Youtubeはこちら。
Type3 
Type10
Type10面積一定版

この他のタイプを自由度(アニメ向きかどうか)で分類すると、
自由度5× type1
自由度4× type2
自由度2△ type4
     type5
自由度1 type6
     type7
     type8
     type9
自由度1type3
     type10
     type11
     type12
     type13
自由度0× type14

こんな感じである。自由度1を◎と○に分けたのは、〇の4種類の計算にはarctan(タンジェントの逆関数)が出てきて、場合分けが面倒くさいので減点してみた。

さて。とりあえず、アニメができてよかったバンザイと喜んだのもつかの間。
https://www.youtube.com/watch?v=7G9dcEBXYY8
http://demonstrations.wolfram.com/PentagonTilings/
2009年にはこのような取り組みが、Ed Pegg, Jr. さんによって、すでに行われていたことを見つけてしまった。ただのアニメではなくて、インタラクティブな遊び方ができるので、ぜひ遊んでみてほしい。
さて、そうなると、これから何をするか。とりあえず、Type間の共通部分について調べてみたいと思っている。たとえば、Cairo pentagonal tilingはいくつかのTypeに重複して登場する。

それと、Ed Pegg, Jr.さんのツールでは除外されているけれど、パラメータを限界以上に変化させると凹五角形による平面充填ができる場合がある。落穂ひろいみたいな感じだが、この辺りをアニメ化してみても面白いかもしれない。

とりあえず、今日はここまで。

by j344 | 2015-05-14 00:05 | 幾何学模様大図鑑

幾何学模様について研究するブログです。幾何学模様大図鑑の制作を目指しています。


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