高木曲面(2変数版の高木関数)
高木関数のことを高木曲線ということもあるようなので、これは高木曲面というべきだろうか。ツールはExcelのグラフ機能を使った。
どう作ったか。まず次のようなピラミッドを用意する。右は等高線である。
おろし金のようになってきた。この各ステップを順番に積み重ねていくと、だんだんデコボコしてくる。
まるで地獄の針の山のようだ。高木関数と同じで「連続だが至る所で微分不可能な関数」になるのだろう。いつか3Dプリンターで、高木曲面オブジェを作ってみたい。
最初のピラミッドの高さについては、正方形の一辺を1として、高さ1/2となる設定で作ったが、正八面体の半分のサイズのピラミッド(高さは1/√2)の方がいいかもしれない。正方形の対角線を通る断面(正方形に垂直な断面)で切ったときにちゃんと高木関数が現れる。アルキメデスは高木関数に似た方法で放物線を作ったが、これで同じことをするとどんな曲面ができるだろうか。
ところで。今回はピラミッドから始めたのだが、次のように考えても面白いかもしれない。フラクタル日よけとしても有名な、シェルピンスキーの四面体。これを作るには、正四面体から正八面体をくり抜く操作を繰り返す。いちどくり抜くと正四面体が4つできる。それぞれの正四面体からまた小さな正八面体をくり抜く。そうすると正四面体が16個できる。どのステップのスポンジも、ある方向から見ると、穴がないように見える(正四面体は正方形に見える)。この、各ステップのスポンジを平面に降り積もらせれば、先ほどのおろし金ができる。