模様展示の標準化 その4
対称性によってp3に分類される模様。

そして、p6に分類される模様である。

よく似ているが、60度回転で自分自身に重なるか、120度回転しないと自分自身に重ならないかの違いがある。
いま注目するのは縮尺。「模様展示の標準化 その3」で述べたのとは、違う基準で選んである。これは、同じ格子が使われていたら、格子の縮尺を同じにするべきではないかと考え直したからである。
次の図を見ると話が早い。


つまり、赤い三角形のサイズが等しくなるように縮尺を選んだ訳である。たとえば、p3-08はタイルとタイルの間に隙間がある。「模様展示の標準化 その3」のユニット面積を合わせるというルールは適用できないけれど、格子の縮尺を合わせるという基準であれば、問題なく適用できる。
格子の種類は、いまp3とp6で見たのが六角格子(正三角格子)と呼ばれる格子。この他に、正方格子、長方格子、面心長方格子、斜方格子がある。
六角格子(正三角格子)を基にする模様は、p3,p3m1,p31m,p6,p6mの5種類があるけれど、どれも同じ形の格子なので、縮尺の標準化は簡単だ。正方格子同士も同じ形なので、これを基にするp4,p4m,p4gの3種類についても、縮尺の標準化は易しい。たとえば、格子を構成する三角形の面積と正方形の面積を合わせてやればいい。
あとの9種類(模様は対称性で17種類。17-5-3=9)が、長方格子、面心長方格子、斜方格子からなる模様だが、このあたりの縮尺の話については、また改めて議論しよう。