5月4日(日)『多面体木工』で有名な、中川宏さんにお会いして来ました。

多面体木工(増補版)

佐藤 郁郎,中川 宏/特定非営利活動法人 科学協力学際センター


訪れたのは、山口県萩市にある「積み木インテリアギャラリーいたち丸」。昨年の夏頃にオープンしたそうです。ゴールデンウィークは、息子の初節句のお祝いのため山口県に帰省していたのですが、調べてみると、実家から車で1時間くらいの場所にありました。思い立ったが吉日。電話でアポイントを取って、妻と子とうちの親父と、4人で向かいました。

予備知識ほとんどなしで伺ったのですが、壁の写真には私も知っている方々のお顔がちらほら。中川さんのお人柄もあって、じつに楽しい時間を過ごすことができました。

妻と私がチャレンジしたのは、正十二面体の切り出し体験
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1種類の治具を使って、立方体を12回カットするだけで、発泡スチロールの正十二面体ができてしまいます。
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赤いのは目印の線です。お土産に二個頂きました(お代は材料費のみ)。

切り出し体験もさることながら、展示物には、いろんな木のオブジェが沢山。
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これは三種類の立体(正十二面体と立方体とジョンソン・ザルガラー多面体)による、空間充填。

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平面の裁ち合わせを応用したパズルもありました。

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工房の色んな治具。

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庭のブランコ。

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もうひとつお土産に、息子のための歯固めも頂きました。

家族連れ、しかも私を含む3人は風邪を引いていたために、1時間ほどで退散してしまいましたが、1人ならたっぷり半日は居座っていたのではないか。また帰省した折には押しかけようと思います。

多面体好き、幾何学ファンの皆様。山口県にご用の際は、ぜひ「積み木インテリアギャラリーいたち丸」まで、足を伸ばしてみては如何でしょうか。

by j344 | 2014-05-22 17:20 | 紹介 | Comments(0)

先日の記事、MINEさんのブログ PUZZLE of MINE でご紹介頂きました。
こちらの記事「Both Sides Now」をご参照ください。

(1) スライドシェアで公開中の私のスライドの中で「MINEさんの方法」
  と書いたのが、どんな方法だったのか知ることができます。

(2) 詳細な経緯、いくつかの先駆的な検討について知ることができます。
   なお、Inside-Out,Outside-Inは単なる裁ち合せの問題ではなく、
   パズルとして非常に洗練されたものです。

(3) そして、ブログの他の記事を読めば、
   奥深いパズルの世界へと羽ばたくことができます。

まだ裁ち合わせについてはスタートラインに立ったばかりの私ですが、
交流の中で、今後も様々、取り組んで行きたいと考えております。

by j344 | 2014-02-11 23:19 | パズル | Comments(0)

昨年の夏頃パズル懇話会(Academy of Recreational Mathematics, Japan)に入会。先日、その例会で初めて発表した。

内容は、裁ち合わせ(Geometric Dissection)に関するもの。発表で使ったスライドを、Web用に改造し、下記で公開しているので、ご参照いただきたい。
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この発表は、MINEさん(ブログ:PUZZLE of MINE)のご支援なくしては、成り立たなかった。大半の結果はMINEさんのものである。私は、Both Sides Now シリーズの発案の部分を担当。いくつかの最少ピース解の記録を作れたのが自負できる部分である。もちろん、これが最少である保証はないので、記録更新できた方は、ぜひ知らせて頂きたい。

多角形の裁ち合わせについては「面積の等しい多角形同士は、裁ち合わせ可能」という、ボヤイ・ゲルヴィンの定理というのが知られている。このため、個別の図形について設問するときには「ピース数をなるべく少なくする」「対称性に条件をつける」など、何らかの制約をする必要がある。

裁ち合わせには今回、初めて取り組んだのだが、難しすぎず簡単すぎず、ちょうどよい手ごたえだった。裁ち合わせは、Dissection Tilingなどに見られるように、模様とも関係が深い。遊びのルールのコンセプト作りや、その形固有の性質の発掘。まだまだフロンティアがありそうだ。今後もさらに遊んでみたい。

最後の方のスライド。アニメーションだけ、slideshareではお見せできなかったので、ここで補っておこう。
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このアニメの元ネタは、裁ち合わせのバイブルとして知られる、フレデリクソンの本のp264.

Hinged Dissections: Swinging and Twisting

Greg N. Frederickson / Cambridge University Press


バイブルはあと何冊かあるので、ここで紹介しておこう。

Dissections: Plane and Fancy

Greg N. Frederickson / Cambridge University Press


Recreational Problems in Geometric Dissections and How to Solve Them

Harry Lindgren / Dover Pubns


by j344 | 2014-02-08 15:56 | パズル | Comments(0)

三谷純さんの立体折り紙

折り紙テセレーション」の項でもふれた三谷純さん。もともとペーパー・クラフトの世界で有名な方で、折り紙でも立体作品の本を出されている。

ふしぎな 球体・立体折り紙

三谷 純 / 二見書房



立体ふしぎ折り紙

三谷 純 / 二見書房


次の写真は、これらの本の作品にチャレンジしてみた結果である。
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下手で恐縮だが、左上から右へ順番に、
『立体ふしぎ折り紙』「No.19 3枚羽の3段風車」
『立体ふしぎ折り紙』「No.05 楕円球ラッピング」
『立体ふしぎ折り紙』「No.16 キャンディ」
『ふしぎな 球体・立体折り紙』「No.20 球体ラッピング8枚羽根」
『ふしぎな 球体・立体折り紙』「No.16 半球ギフトボックス8枚羽根」
『立体ふしぎ折り紙』「No.14 6角ホイップ」という作品。

曲線を含んだ作品は、折るときに手加減が必要なのかしらと憶測していたのだが、実際折ってみると、ほとんど曖昧さがない。きちんと形が決まるところが快感だった。

いちど折って折り目がしっかりしていると「しぼり」を開け閉めするのは簡単で、ふつうに包装に使えそうだ。昔、菓子の営業をしていた妻にも好評であった。

このブログの主題である、模様との関係はともかく、幾何学には大いに関係がある。三谷さんの専門はコンピュータ・グラフィクスであり、折り紙もコンピュータで設計されているそうだ。

先日開催された、第19回折紙探偵団コンベンション。残念ながら、講習会には参加できなかったのだが、三谷さんは「6つの風車」という折り紙作品の講習をされたとのこと。ブログに展開図が紹介されていたので折ってみた。
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難易度は本に掲載されている作品群よりも高いような気はするが、これはプリンタがあればチャレンジできる。興味のある方は、ぜひ。
by j344 | 2013-09-01 16:29 | 折り紙 | Comments(2)

折り紙テセレーション

「折り紙は,2次元半(フラクタル次元とは異なる意味で)の世界であると言えるだろう」
前川淳(日本図学会編『美の図学』「平面から立体へ―折り紙による造形―」より引用)。

折り紙の作品は3次元ものが多いけれど、(厚みを無視すれば)平面に収まる作品もあって、折り紙テセレーションもそのひとつ。くり返し模様を折り紙で作るのです。

先日折り紙の研究集会でお会いした、三谷純さんの『折り紙研究ノート』「平織り(Tessellation)」の項に解説があります。そこでも紹介されていますが、Flickr上のOrigami Tessellationsのグループを覗くと色んな作品を見ることができます。

ふつうの幾何学模様より縛りが強い訳ですが、折り紙テセレーションの世界、初めて見るようなパターンも沢山あって、模様好きの目にも新鮮です。本だと洋書になってしまうけど、この辺りでしょうか。

Origami Tessellations: Awe-Inspiring Geometric Designs

Eric Gjerde / A K Peters/CRC Press



Shadowfolds: Surprisingly Easy-to-Make Geometric Designs in Fabric

Jeffrey Rutzky / Kodansha Amer Inc


by j344 | 2013-07-07 22:08 | 折り紙 | Comments(1)

調べ物をしていて、面白いページを見つけた。「数学実験室(いろいろな機構のページ)」である。とくに、パンタグラフが面白い。

すっかり忘れていたが、このブログのタイトルがなぜ「図工ノート」かというと、いつか工作にも手出しをしようとしていたからであった。過去の紹介記事「Akira Nishiharaさんの「幾何学おもちゃの世界」から」や、ずっと以前書いた、「テーマ一覧」という記事にもあるように、動く壁紙はものによってはメカ(機構)で表現可能である。その、メカ化のヒントとして使えるかもしれない。
by j344 | 2013-06-12 21:19 | 紹介 | Comments(0)

レプタイル その1

幾何学における未解決問題集

H.T. クロフト / シュプリンガー・フェアラーク東京


によれば、n-レプタイルとは、次の条件(*)をみたす平面領域Rのことである。

(*) Rに相似なタイルをn個使ってR自身をタイル張りできる。

自分の縮小コピーn個で自分自身を分割できる、と言い換えても構わない。レプタイル(rep-tile)というのは、数学者ソロモン・ゴロムの命名で、「レプ」は本によってreplicationだとかreplicatingだとかreplicaだとか書いてあって、よく分からないけれど、日本語だと「複製」というのが適当なところだろう。「(自己)複製タイル」という訳である。爬虫類(reptile)に語呂合わせしてあるらしい。模様とどんな関係があるのかは後で考えることにして、とりあえず例を並べてみよう。

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内角が直角の倍数のものばかり集めてみた。たとえば(2)は2-レプタイル。(3)は3-レプタイルである。(5)~(7)を見るとこのL字型は、4-レプタイルであると同時に、9-レプタイル、36-レプタイルでもある。この他にもレプタイルは沢山ある。

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(25)~(28)あたりになると、多角形ではなくなって、頂点の数が無限個必要である。素焼きのタイルで作ることは不可能だけど、数学的にはとくに問題ない。

レプタイルの例の収集には、wikipediaの記事の他、模様の世界のバイブル

Tilings and Patterns

Branko Gruenbaum / W H Freeman & Co

を参考にした。ちなみに、この本の中ではレプタイルではなくて、"k-similarity tiling"と呼ばれているみたいだ。

レプタイルについて調べる中で、尊敬する折り紙作家の前川淳さんの名前がヒットした。前川淳さんの折り紙設計が、レプタイルに影響を受けていたということが、今回、改めて分かった。思わず、すでに絶版の名著のコピーを国会図書館に頼んでしまった。

ビバ!おりがみ

前川 淳 / サンリオ


by j344 | 2013-06-03 00:03 | 幾何学模様大図鑑 | Comments(0)

模様が主題ではないのですが、よい本を見つけたので、ご紹介。

ダイヤモンドはなぜ美しい? (シュプリンガー数学リーディングス)

砂田 利一 / 丸善出版



結晶格子の数学的側面に注目した、数学の本です。模様と何が関係するかというと、格子は模様の対称性の骨格みたいなものなので、けっこう模様のことを考える上でも大切になってくるのですね。くり返し模様の数学というと、とかく「対称性による17種類の分類があーだこーだ」という群論の話に終始することが多いのですが、この本は話の運び方と切り口が違います。対称性は大事なので、もちろんこの本でも、ちゃんと章をひとつ割いて、取り上げられてはいるのですが。

副題が「離散調和解析入門」なので、もともと別に模様が目的の本ではないのです。ちなみに、後半は『岩波講座応用数学 フラクタルの数理』の第4章で読んだ話に近いかな。かなり手加減してはありますが、やはり数学本。数学馴れしてないと、読み進めるのはちょっと大変かもしれません。

いい本を手に入れた楽しさではしゃいでしまいました。今日買ったばかりの斜め読みなので間違ってたらすみません。まずは必要なところを抑えよう。「幾何学模様大図鑑」の構想上、必要な個所は、いずれ、このブログでも参照して行きたいと思います。
by j344 | 2013-05-31 23:08 | 紹介 | Comments(0)

森口邦彦

伝統工芸の世界で幾何学模様が本当に好きな人はどのくらいいるのだろう。

いつだかポスターで見て知ったのだけど、人間国宝森口邦彦の作品は、眺めているとドキドキする。

たとえば、こんなのだ。「森口邦彦氏の主要作品

以上、ご紹介まで。
by j344 | 2013-05-29 21:21 | 紹介 | Comments(0)

動く平面文様「Tile Magic シリーズ」をご紹介します。

タイルマジック 1
タイルマジック 2
タイルマジック 3
タイルマジック 4
タイルマジック 5
タイルマジック 6
タイルマジック 7
タイルマジック 8

このホームページ「幾何学おもちゃの世界」。最近調べ物をしていて辿り着き、ずっと以前拝見したことがあったのを思い出しました。変形する幾何学模様のいくつかは、こんな風に機構を使って実現可能なようです。
by j344 | 2013-05-21 21:24 | 紹介 | Comments(0)