いわいまさかさんとのコラボ。フラクタルアニメのみっつめ。
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このところ幾何学模様に関係なさそうな記事が続いたが、ようやく模様に戻ってきた。幾何学模様のブログ、面目躍如である。よく見ると、どの瞬間も二種類のタイル(4回対称のタイルと、サイズこそ違うものの同じ形の2回対称のタイル)で出来ている。YouTubeで、ときどき一時停止して確認してみて欲しい。

これは、一般化されたコッホ曲線を、ある動く壁紙のパターンに貼りつけたものである。これが一般化されたコッホ曲線。



パラメーターの角度θが45度のとき空間充填曲線 になる(フラクタル次元 は2次元)。いわいさんのブログにも解説記事がある。

これを、このタイプの動く壁紙に上手く貼りつけると、最初のアニメができる。


by j344 | 2014-11-24 15:33 | 動く壁紙 | Comments(1)

いわいまさかさんとのコラボ。フラクタルアニメのみっつめ。
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これまでのフラクタルアニメその1その2の正方形ベースから離れて、シェルピンスキーのギャスケットがモチーフのアニメである。

シェルピンスキーのギャスケットは、ふつう3つの相似変換(相似縮小)を使って作るのだけれど、見ようによっては、こんなふうに5つの相似変換でできていると思うこともできる(ひとつの色がひとつの相似変換に対応)。



3つでできるところを、わざわざ5つ使うところがポイント。詳しくは説明しないけれど、じつは3つで回すとシェルピンスキーのギャスケットが形を変えずに単に回転するだけになってしまうのである。

続けてみても面白い。



ちなみに、いわいさんにお願いした時の元ネタは、こんなざっくりした絵だった。これが、ああなる。いわいさんに感謝。

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描画には、カオスゲームという点描的な方法を使っている。点をひとつずつ描画する過程で確率的な選択が必要なのだけど、うまく確率を設定しないと点描に粗密のムラができる。今回の個人的な収穫は、確率の設定にフラクタル次元が関係する、ということが分かったことだった。

以下はマニア向けだが、念のため書いておきたい。

****************

IFSを構成する相似縮小の縮小率をa1,a2,…,anとするとき、
a1^d+a2^d+...+an^d=1 となるdを、
そのIFSで定められる自己相似集合Fの次元と呼ぶことにする。

このとき、カオスゲームの確率を
a1^d,a2^d,...,an^dとすると、粗密のムラが起きない。


by j344 | 2014-11-05 00:18 | 動く壁紙 | Comments(0)

いわいまさかさんとのコラボ。フラクタルアニメのふたつめ。


自分自身のミニチュアが4つあって、その縮小率が0~0.5まで変化していく。縮小率0.5のとき、中身の詰まった正方形になる。そこから白黒反転して続くのは、いわいさんの案。

さて。このアニメ、見方によっては自分自身のミニチュアが16個あると思うこともできる。ミニチュア4個が第一世代だと考えれば、第二世代が16個ある訳だ。縮小率を変えていく途中で、ミニチュアの個数を16個から4個に減らしたら、循環するアニメができるのではないかしら。

これは面白そうだと、ひとりで盛り上がった。そこで、いわいさんにお願いして作ってもらったのが次のアニメ。



なのだけれど、いわいさんの評は「どうなるんだろうな~と注目してると消えますw」。私の感想も「線香花火の風情ですねえ。もののあはれ」ということで、いささか企画倒れになってしまった。

フラクタルアニメのその1もその2も、じつは背景に「フラクタル図形(自己相似集合)同士の包含関係への興味」がある。どんな順序構造があって、どう遊べるのか。

きっと、これだけだとまだ伝わりにくい。コラボレーションは続きます。

by j344 | 2014-11-02 00:01 | 動く壁紙 | Comments(1)

友人のいわいまさかさんにお願いして、幾何学アニメを形にしてもらいました。フラクタル図形が踊ります。
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元の記事(いわいさんのブログ)ではアプリが公開されています。

コラボは続きます。乞う、ご期待!

by j344 | 2014-10-09 23:36 | 動く壁紙 | Comments(0)

前々回の記事「高木曲面(2変数版の高木関数)」で、アルキメデスが高木関数に似た方法で放物線を作ったと書いた。放物線ではなく、回転放物面を作るにはどうしたらよいだろうか。

前々回の構成を真似て、次のようなピラミッドの列を考えてみる。左のグラフと真ん中のグラフ、高さを足すと右のグラフができる。
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この各ステップを順番に積み重ねていく。
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と、こんな感じになって、どうやら右のグラフは回転放物面に収束しそうである。左のグラフと真ん中のグラフは、どちらもピラミッドを積み重ねて作っただけあってよく似ている。たとえば、左のグラフを3Dプリンターで作っておく。真ん中のグラフをピンプレッションで作っておいて、ふたつを重ねると回転放物面ができる。そんなおもちゃを作ることが可能かもしれない。

参考まで、回転放物面 z=0.5-(x-0.5)^2-(y-0.5)^2 のグラフを描いておく。

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本当に回転放物面に収束するかどうかだが、実際、アルキメデスの結果から、正方形[0,1]×[0,1]の対角線のところと輪郭のところに現れる曲線は放物線であることがすぐに分かる。他がちゃんと上手く行っていることを証明するにはどうすればよいだろう。

ところで、前々回の高木関数2変数版。あれはちゃんとした拡張だったのだろうか。放物線と高木関数のアナロジーで考えると、回転放物面に対応するのは、次のグラフの方が適切かもしれない。
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世の中には、同じようなことを考える人がいるもので。これはYoshiaki Arakiさんに教えて頂いた、mont Takagiというのと、たぶん同じ関数だと思う。

by j344 | 2013-12-02 23:16 | 数学 | Comments(1)

模様からの脱線ついでに、もうひとつ数学風の話題。前回の記事でも参照した、高木関数。これの二変数版を考えてみる。どうなるか。とりあえずの回答が、次のアニメである。

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高木関数のことを高木曲線ということもあるようなので、これは高木曲面というべきだろうか。ツールはExcelのグラフ機能を使った。

どう作ったか。まず次のようなピラミッドを用意する。右は等高線である。
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おろし金のようになってきた。この各ステップを順番に積み重ねていくと、だんだんデコボコしてくる。
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まるで地獄の針の山のようだ。高木関数と同じで「連続だが至る所で微分不可能な関数」になるのだろう。いつか3Dプリンターで、高木曲面オブジェを作ってみたい。

最初のピラミッドの高さについては、正方形の一辺を1として、高さ1/2となる設定で作ったが、正八面体の半分のサイズのピラミッド(高さは1/√2)の方がいいかもしれない。正方形の対角線を通る断面(正方形に垂直な断面)で切ったときにちゃんと高木関数が現れる。アルキメデスは高木関数に似た方法で放物線を作ったが、これで同じことをするとどんな曲面ができるだろうか。

ところで。今回はピラミッドから始めたのだが、次のように考えても面白いかもしれない。フラクタル日よけとしても有名な、シェルピンスキーの四面体。これを作るには、正四面体から正八面体をくり抜く操作を繰り返す。いちどくり抜くと正四面体が4つできる。それぞれの正四面体からまた小さな正八面体をくり抜く。そうすると正四面体が16個できる。どのステップのスポンジも、ある方向から見ると、穴がないように見える(正四面体は正方形に見える)。この、各ステップのスポンジを平面に降り積もらせれば、先ほどのおろし金ができる。
by j344 | 2013-11-25 23:28 | 数学 | Comments(1)

模様の話から少し外れる。数学の話。苦手な方は読み飛ばして頂いて構いません。

格子からみえる数学

枡田幹也 / 日本評論社


を読んでいると、見覚えのある数列が出てきた。基本三角形との関連で紹介されている、スターンの二原子数列。高校時代に有名なフラクタル図形、シェルピンスキーのギャスケットのことを調べていて、同じ数列に出くわしたことがあるのだ。基本三角形は、基本平行四辺形の半分なので、こじつければ模様と無関係ではないかもしれないのだが。

『格子からみえる数学』とは違う方法で、このスターンの二原子数列を構成してみよう。パスカルの三角形から始める。

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いつも見るのと違うかもしれないけれど、左端を揃えてあるだけで中身は変わらない。中の数はどれも、左上の数と真上の数の和になっている。

よく知られている事実だが、パスカルの三角形からフィボナッチ数列を作ることができる。
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こんな感じにパスカルの三角形の斜めのところを足し算すればよい。赤い数字の列を縦に読めば、前二項の和が次の項になっていることが確認できるだろう。

ところで、パスカルの三角形を2で割った余りを並べてみると、次のようになる。
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これも有名な事実だが、これをずっと続けていくと、シェルピンスキーのギャスケットができる。
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ここで、先ほどフィボナッチ数列を作ったときと同じように、斜めのところを足し算すると、どんな数列が現れるだろうか。
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赤い数字。縦に読むと、増えたり減ったりしている、変な数列だ。これがスターンの二原子数列である。

このスターンの二原子数列には、次の奇妙な漸化式が知られている。
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じつは、この漸化式だけからでもスターンの二原子数列を生成することができる(きちんと定義できているか不安な方は、次のように考えればよい。任意のインデックスnは偶数か奇数かのいずれかである。この漸化式を繰り返し使えば、インデックスをどんどん小さくしていくことができて、どんなnからスタートしても、有限回のステップでa1にたどりつく)。

さて。先ほどのパスカルの三角形からの構成と、この漸化式からの構成。同値であることを証明するにはどうしたらいいだろう。ここに答えは書かないので、興味のある方は考えてみてほしい。

この数列の母関数を考えてみても面白い。
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と定義する。先の漸化式を上手く使うと(|x|<1なら)、
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たぶん、こんな感じに変形できるはずだ(きちんと証明していないので違っていたらすみません)。

スターンの二原子数列はファレイ数列の分子にも現れる。『格子からみえる数学』でも、基本三角形に関係するのは、じつはファレイ数列の方だ。フォードの円とも関係がある。ファレイ数列は『数学セミナー2013年12月号』に掲載の寺澤順「有理数をカウントする数式」という記事でも紹介されていた。

ちなみに、なぜ、この数列に興味を持つに至ったかについては、高木関数に似たものを、シェルピンスキーのギャスケットから作るとどうなるのかなあと考えて、三角形の数を数えるときに必要になったからであった。この試み自体はたいして面白い結果にはならなかったのだが、好きな数列ができてよかった。流行ると面白いなあと思う。
by j344 | 2013-11-24 00:38 | 数学 | Comments(2)