模様展示の標準化 その8

まだこのブログで紹介していない対称性。残りのpmg、pgg、pg、p2、p1について、例を列挙してみよう。番号は「模様展示の標準化 その7」と同じく、ストラックアウト方式でつけておく。

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4 5 6
7 8 9

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pmgの格子は長方形格子。上下対称の他に「すべり鏡映」という対称性を持っている。更に点対称でもある(図の中心が回転の中心でないことに注意)。左右対称ではないのだが、たとえば、pmg-1のひとつのタイルに注目すると、それを左右反転したタイルが敷き詰めの中に含まれている(「模様展示の標準化 その7」と同様、ここで上下や左右と呼んでいる方向が、展示する向きの標準化に依存する点には注意して欲しい)。

pmg-6は『新刺し子』p34を参考にした。pmg-7は伝統文様の「矢絣」を変形・脱色したもの。pmg-9は『伏見康治コレクション第1巻 紋様の科学』p110の「流水」を変形・脱色したものである。

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pggも長方形格子。上下対称でも左右対称でもないが、すべり鏡映の対称性を持っている。また、点対称の性質も併せ持っている。

pmg-1は「桧垣」もしくは「網代」と呼ばれることが多い伝統文様である。pmg-8は、wikipedia「空間充填」の項の図である。pmg-9は「tilings and patterns」p31の図から作成した。


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pgも長方形格子。上下対称でも左右対称でもないが、すべり鏡映の対称性を持っている。pggとの違いは、点対称性がないことである。

pg-4は、中村義作(1980)「コンクリートの美学 ブロック舗装,タイル張りなどによる造形手法の追求」からの引用。pg-7は、泡坂妻夫『家紋の話』p301にある創作文様で「徳利網代」という名前がついている。


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p2の格子は斜方格子(平行四辺形の格子)。点対称の模様である。

p2-2は立方体の展開図。p2-8とp2-9は正八面体の展開図である。


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p1も斜方格子。平行移動によるくり返し(並進対称性)以外の対称性を持たない模様である。

p1-7は、5種類のテトロミノによる平面充填(テトロミノとは4つの正方形を辺に沿ってつなげた形。コンピューターゲームのテトリスで有名である)。p1-8とp1-9は4種類のペンタモンドによる平面充填である(ペンタモンドは5つの正三角形を辺に沿ってつなげた形のことである)。
by j344 | 2013-08-16 08:53 | 幾何学模様大図鑑 | Comments(0)